2010年 06月 04日
明石の真鯛と蛸 |
今日の2,400円の定食は、「魚のスープ」と「鯛と蛸のエスカルゴバター風味」。
西洋料理全般に共通していることですが、日本の伝統的な食べ物と違い、ほとんどの料理に油脂が使われます。この油脂の多用は西洋料理の重要な特色で、それは主食であるパンと不可分の関係にあります。
感覚的に理解し難いかも知れませんが、先ずパンがあって、それを食べるためのおかずとして料理が生まれ、発展しました。日本語の「ご飯」が「食事」の意味を含んでいるのと同様に、「パン」も「食事」や「食糧」を含意しています。
ヨーロッパでも、生活が豊かになるに連れ、パン(主食)の消費が減ってきたのは日本の米と同様ですが、それでもパンはおかず(料理)と同時進行で食される主の位置を保っています。主である以上、あってもなくてもいいのではなく、必ず在るべきものとして、在るのです。(スペインの立ち飲みバルでさえ、小皿料理のタパスには自動的にパンが付いてきます。あまり美味くはないけど・・。)
以前に書いたように、スープの原意が”汁をかけられたパン”であったことから、スープ=パン、即ちパンを食べながら汁を食べる形がスープの食べ方として正しいのです。(どう食べてもいいじゃないかという姿勢は全然知的には見えません。)スープ以外の料理も同様に、「パンを食べながら」です。
注;ここで云う「パン」は、当たり前ですが「リーンlean なパン」です。油脂を使った料理に合うのは油脂を含まないパンだから。(若干例外はあります。それについてはまた書きます。)
by comme-tu-veux
| 2010-06-04 16:02
| 日記