2010年 01月 21日
鰯の酢漬け sardines crues au vinaigre de cidre |
新鮮な鰯を三枚に下ろし、粗塩で〆てからシードル・ヴィネガー(りんご酢)に浸します。
鰯の脂の乗りや季節にもよりますが、塩と酢はそれぞれ20~30分くらい(常温で)。
食べる寸前に、たっぷりのヴァージンオイルを垂らし、好みでにんにくのみじん切りを添えると更に美味しくなります。
鰯を見つけたら、是非作ってみて下さい!(下ろしてみて、鮮度がイマイチだったら、煮付けるか、揚げるかすればいいのです。下ろすのが苦手な人にはいい練習になりますよ。私も若い頃、鰯や鯖で覚えましたから。)
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元々魚を生食する習慣がなかったヨーロッパでも、例外的に貝類や鰯を生で食すことは、沿岸部ではかなり昔からあったようです。(貝類はすぐには死なないので、パリあたりの内陸でも食すことが出来ました。)
鰯については、想像ですが、漁師が船の上で獲れたばかりの鰯を手で捌き、海水で洗って、酢やオイルを付けて食べたのが始まりと思われます。(余談ですが、鰯以外の、もっと大きい魚は、魚を下ろす文化がなかったので生食は難しく、代わりに、ぶつ切りにして船上で煮込んでスープ仕立てにして食べたのだと思います。)
きっと、この食べ方は、葡萄(=ワイン→酢)とオリーヴ(=オイル)がなければ生まれなかったでしょうから、南欧がそのルーツであると推測できます。そして、やはり主食であるパンも船上にあったでしょうから、それに乗せたり、挟んだりして食べたのでしょう。
(写真下の説明;シャープにカットされた鰯(=細胞を壊さない=旨味を逃さない)には、ちぎられて断面の粗いパン(=鰯に垂らしたオイルを受け止めてくれる&鰯に負けない食感、食味。)が、理に適っています。これは私の試食でした。いやぁー我ながら・・抜群でした!!)
by comme-tu-veux
| 2010-01-21 15:16
| 日記