2010年 01月 09日
鯖のリエット rillettes de maquereau |
10年前にフランスへ旅した時に、1680年創業のパリ最古と云われるレストラン、
”La petite chaise” (ラ・プティット・シェーズ)(=The small chair )で食事をしたことがあります。
当時パリで働いていた後輩の料理人がいい店らしいと聞きつけて、その彼と一緒に出かけました。そして、そこで注文した前菜が、初めて食べる”鯖のリエット”。鯖のイメージからはとても想像できない白さが印象的でした。
お皿の中央に、うちのクレーム・ブリュレよりも少し大きいほどの量が、セルクルで抜かれてきれいに盛られていました。周囲には多分サラダがあったように思いますが、その記憶は不確かです。ただ、その鯖のリエットがびっくりする美味しさだったのです。
薫煙香の豊かなそれをパクパク食べながら、「うまいねぇ、これ、ベーコンも入ってるよねぇ。」と、後輩に向かって、今思えばかなり間抜けなコメントを発した事を覚えています・・・・。
帰国してから、その味を再現するために本を調べて初めて知ったのですが、あれはベーコンを入れているのではなくて、鯖の燻製を加えていたのでした。 たまにしか作らないのですが、これを作る時はいつもその恥ずかしい一幕を思い出すのです。
一般的には香味野菜入りの白ワインで煮た鯖で作るのですが、私は鯖を燻製にしたもの(写真上)とベシャメルを同割くらい合わせて作っています。まだ冷めきっていなかったので脂が少しテカッていますが、パンのお供に最高ですよ。
by comme-tu-veux
| 2010-01-09 23:44
| 日記